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美術検定合格者に聞きました!みんなはどうやって勉強してる?(2級編)

更新日:11月8日


2023年合格者のアンケート結果の中から、美術検定学習のヒントを探る本シリーズ。3級に続き、今回は2級合格者へのアンケートを公表させていただきます。


※2023年合格者の中からご好意でアンケートにご参加いただいた方のコメントを活用させていただいています。また、非常に様々なお声をいただきましたが、ここでは一部をピックアップさせていただいています。合格者すべての声ではないことご了承ください。



おすすめの勉強法を教えてください


1位  美術検定公式問題集や公式テキストで繰り返し学習する


2位  様々なジャンルの展覧会に行く


3位  世界史・日本史の学習の復習により理解が深まる



1位はやはりオーソドックスな方法。公式テキスト「西洋・日本美術史の歴史」「続 西洋・日本美術史の歴史」をしっかり完読して、問題集を読み込むことを挙げている方が多数でした。


2位はもともとの自分の好みに関わらず様々なジャンルの展覧会に行って実際の作品に触れながら、知見を広げるということ。「常設展やコレクション展は、美術史の流れに沿って展示されていることが多く美術検定の学習に有効」、というご意見もありました。さらに、アーティストや学芸員のトークイベントに参加したり、名画を簡単に模写したり、一歩踏み込んだ美術館体験を挙げている方もいらっしゃいました。


3位の歴史の学習は時間に余裕がないと難しいかもしれませんが、YouTubeやPodcastなどでも面白く解説したコンテンツが出ていますので、空いた時間に楽しんでみるのもいいかもしれません。



2級の受験におすすめの本(美術検定公式テキスト以外で)


 1位 めくるめく現代アート 筧菜奈子(著) フィルムアート社

 2位 美術の物語 エルンスト・H・ゴンブリッチ(著)、田中正之(著) 河出書房新社

 


2級では現代美術(1980年代以降)も試験範囲に加わります。1位、3位に現代美術の学習のために役立つ本が挙がりました。現代アートの学習で躓いている人は要チェックです。「めくるめく現代アート」はイラストで現代アートの主要なアーティストやキーワードがわかりやすく紹介された本で入門編として役立ちそうです。「現代アート事典」は、モダンアートの基礎知識から現代美術の流れを徹底解説した一冊。便利な検索インデックスもついているので、手元に1冊おいておくと便利かもしれません。


2位の「美術の物語」は美術史の本といえばこれ!というベストセラーですね。昔は重さも装丁も石板のような超重厚な本だったと記憶しているのですが・・最近はポケット版が出ているのですね。大きさはコンパクトになりつつも、壮大な美術の歴史を網羅しているそう。2級、1級とチャレンジを続ける方は、名著に挑戦してみてはいかがでしょう。


また、ランキングには入りませんでしたが、興味をそそる内容で世界史・西洋美術史の流れを押さえた怖い絵シリーズ」中野京子(著)も人気でした。「電子書籍で購入してわからない用語をキーワード検索できるように整えている」という方もいて、本の使い方にひと工夫あり、なるほどと思いました。



さらに、こんな質問もしてみました!



美術検定を受けてよかったことは?


 1位  美術史の体系的な知識を得ることができた


 2位  展覧会をさらに楽しめるようになった


 3位  大学での学びや学芸員資格の勉強などに活かすことができた



1位、2位(もしくは1位と2位両方)のコメントを挙げている方が大多数でした。「仕事や美術鑑賞で得てきた知識がつながり、体系的に捉えられるようになった」「美術展や本は読んでいたものの、知識に偏りが出てしまうところを、流れで体系的に学ぶことで、理解の解像度が何倍も上がった」など点の知識が線で繋がった、という方が多いようでした。

また、「美術館や博物館がどんな風に運営して展示に至るのかわかった」など、「美術鑑賞の場の役割や現状について」の学習に興味が広がったという声もありました。



美術検定で学んだ知識を活かしてチャレンジしたいことは?


 1位  美術について「伝える」活動


 2位  美術作品をより深く味わいたい


 3位  仕事に活かしていきたい



1位は美術について「伝える」活動。美術館ボランティアに挑戦したいという方や、ライティングに挑戦したい、自身で鑑賞イベントを企画したり、そうした規模でなくても、友人などに自分の言葉で説明できるようになりたい、といった他の人に美術の面白さを伝えたいというコメントが非常にたくさん挙がっていました。うれしいことです。身近なところからぜひチャレンジしていただきたいと思います。周りの人と話すことで作品の新たな面が発見できたり、アウトプットによってより自分自身の記憶や考えが明確になったり、周りの人の学びだけでなく、自分自身にとっての学びにも繋がりそうです。



いかがでしたでしょうか?2級から試験範囲に加わる現代美術を、展覧会や本を通して重点的に学習されている方が多いように感じました。

ぜひ、みなさんも美術検定の公式テキストや、今挙がったような書籍をお供に様々なジャンルの展覧会に足を運んでみましょう。

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